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Does the coexistence of literal and figurative meanings in metaphor comprehension yield novel meaning?: Empirical testing based on quantum cognition [研究業績]

比喩理解を対象に量子認知のフレームを使って研究した論文が出版されました。

Fuyama, M. (2023). Does the coexistence of literal and figurative meanings in metaphor comprehension yield novel meaning?: Empirical testing based on quantum cognition., Frontiers in Psychology, 1146262.

結果はクリアではないのですが、手法が単純だし、なぜだか比喩理解研究界隈で検討されてこなかった仮説なので、書いてみました。
比喩文には字義通りの解釈と比喩的な解釈の少なくとも二つがありえるけれど、その文の意味は両方の意味の足し合わせ以上なのかどうかを調べました。たとえば「彼は赤ちゃんだ」に対して、実際に乳幼児だという意図の場合と、精神的に未熟だという意図の場合があり得ます。文脈からどちらかわかったとしても、もう片方の意味も引きずって理解されないかなあという思想です。その足し合わせに還元できない状態の一例として重ね合わせ状態かどうかを調べました。
最後の議論としては、そもそも先に字義とか比喩とかの意味があるのではなくて、文の意味の状態があって、それが字義とか比喩とかに解釈されるだけでは、というもうちょい別のことを書いています。

『圏論の地平線』でこの比喩理解認知のアイディアについて話していて、それを実際にやった研究です。
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『認知科学』に論文が採録決定しました [研究業績]

『認知科学』に投稿した以下の量子認知の展望論文が採録決定しました。そのうち、著者版を貼れそうだったら改めてリンクをつけます。
布山美慕・西郷甲矢人., (in press). 解釈の不定性の価値と量子認知による文章解釈研究の展望., 認知科学.

文章解釈研究に量子認知が使えるのでは?ということを書いた論文ですが、簡単な量子認知研究の紹介や、量子確率論の基礎などモデリングの基盤も書いたので、一応文章理解に興味がない&量子認知には興味がある人にも読んでもらえる論文になっていると思います。

追記:researchgateに著者版を置きました。上のリンクから取れます。

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論文等のPDFについて [研究業績]

論分や学会プロシーディングスのPDFは、著作権が問題ないものについてはresearchgateおよびresearchmapにアップロードしています。

researchgate: https://www.researchgate.net/profile/Miho-Fuyama-2/research
researchmap: https://researchmap.jp/mihofuyama

最近の『認知科学』圏論特集もjstageでフリー公開となっているので、上記のページにアップロード済みです。良かったらご覧ください。
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認知科学に研究論文が採録されました [研究業績]

『認知科学』に投稿していた以下の論文が採録決定しました!
ご議論いただきました研究者の方、査読者の方、編集担当の方に感謝します。特に、査読者の方に多くのコメントをいただき、研究を深めることができました。大変ありがとうございます。
近日中にPsyArxivにプレプリントを投稿予定です。その際に内容も少し紹介しようと思います。

池田駿介,布山美慕,西郷甲矢人 & 高橋達二. (採録決定済み). 不定自然変換理論に基づく比喩理解モデルの計算論的実装の試み., 認知科学, 28(1).
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BioSystemsに投稿した論文がAcceptされました [研究業績]

BioSystemsに西郷甲矢人さんと高橋達二さんと投稿した以下の論文がAcceptされました。

Fuyama, M., Saigo, H., &Takahashi, T. (2020). A Category Theoretic Approach to Metaphor Comprehension: Theory of Indeterminate Natural Transformation., BioSystems, 104213.

(追記:出版され、50日間無料でshareできるリンクができたので、ここに貼っておきます。https://authors.elsevier.com/a/1bWmK14z5HxIly

比喩理解の理論として提案した不定自然変換理論の論文です。不定自然変換理論はこれまでarXiv等にのみ論文があったのですが、あらためてジャーナルに投稿し、掲載が決まりました。ジャーナルに投稿するにあたり、比喩理解の既存の研究に対する位置づけや、比喩理解理論における圏の有用性、今後の実証的検証の方向性などを加筆修正しました。たくさんの有益なコメントをくださった査読者と編集者、および共に執筆・議論してくださった共著者のお二人に感謝します。
PsyArXivで著者版を公開しています。


次は後回しにし続けている解釈学的循環の論文を書きたい。
また、ほとんど書いたのに諸事情で投稿していない論文も、個人的には面白いと思うし、どこか出せないか改めて考えてみようかな。
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業績一覧 [研究業績]

研究業績リスト
最新の研究業績リストはCVのPDFおよびresearchmapをご覧ください。
以下の情報は少し遅れて更新される場合があります。

色が変わっているタイトルはクリックするとリンク先に飛び、発表原稿等を見ることができます。
researchmapへのリンクは"ここ"をクリックしてください。
この他に、研究歴等を含むより詳しい情報として、CVのPDFが“ここ”にあります。

学位論文
・博士(学術),
   博士論文「読者の熱中状態の複数指標の関係性による記述:読者の変化と“忘我”状態の関係の解明に向けて」
・修士(文学),
   修士論文「音読から黙読へ:読書に関する歴史的事例研究と科学的研究をめぐって」
・修士(理学),
   修士論文「共振器スピン量子非破壊測定」
・学士(理学),
   卒業論文「メッキを用いたナノコンタクトの制作と量子化されたコンダクタンス及びBMRの測定」

受賞
第8回知識共創フォーラム優秀論文賞
・布山美慕,西郷甲矢人.「不定自然変換理論の構築:圏論を用いた動的な比喩理解の記述」,知識共創,第8号,III5-1--11,2019.

2016年度日本認知科学会奨励論文賞
・布山美慕,日高昇平. 「読書時の身体情報による熱中度変化の記述」『認知科学』,日本認知科学会. 第23巻,第2号,135-152,2016年6月.

玉川大学脳科学研究所 奨励賞
・布山美慕
(主に以下の研究に対しての評価.布山美慕,日高昇平,「How can we identify readers' absorption state?」『平成28年度玉川大学私学戦略ワークショップ』,ニューウェルシティ湯河原,2017年2月.)

日本認知科学会2016年度若手研究者国際会議発表助成
・布山美慕「Context-dependent Processes and Engagement in Reading Literature(CogSci2016での発表タイトル)」

第5回知識共創フォーラム 共創賞
・布山美慕,日高昇平,諏訪正樹.「ページ送りの時間間隔に基づく読書の認知処理の分析」『第5回知識共創フォーラム』,知識共創,第5号,III3-1-8,2015年.
(The Analysis of Cognitive Processing on Reading Based on Time Interval of Paging)

第5回知識共創フォーラム 萌芽研究賞
・布山美慕,日高昇平,諏訪正樹.「ページ送りの時間間隔に基づく読書の認知処理の分析」『第5回知識共創フォーラム』,石川勤労者プラザ,2015年3月.
(The Analysis of Cognitive Processing on Reading Based on Time Interval of Paging)

2014年度人工知能学会全国大会(第28回)優秀賞(口頭発表部門)
・布山美慕,日高昇平,諏訪正樹.「読書における熱中状態の定義・観測手法構築」,『第28回人工知能学会全国大会』,愛媛県民文化会館,2014年5月.

学術論文
・布山美慕,日高昇平. 読者の熱中に伴う仮想の変化:仮想の特徴づけとして,『認知科学』,日本認知科学会. (採録決定).

・布山美慕,日高昇平. 「読書時の身体情報による熱中度変化の記述」『認知科学』,日本認知科学会. 第23巻,第2号,135-152,2016年6月.

・布山美慕.「読書の非インタラクティブな行為の可能性-我を忘れる読書」,『文化/批評』,国際日本学研究会,第4号,97-114,2012年10月.

Book Chapters
・Miho Fuyama and Shohei Hidaka. (2017). Identifying Context-Dependent Modes of Reading, In Mihoko Otake, Setsuya Kurahashi, Yuiko Ohta, Ken Satoh, Daisuke Bekki (Eds): New Frontiers in Artificial Intelligence, Lecture Notes in Computer Science, Springer.

招待講演
・布山美慕,西郷甲矢人.「比喩の圏論的モデルへの試み」,『ワークショップ 圏論によるモデリングの可能性』,2019年1月,長浜バイオ大学.

・布山美慕,「人を変える読書体験:読者の熱中状態の同定と特徴づけ」,『2016年度日本認知科学会サマースクール』,2016年9月,箱根湯本富士屋ホテル.

国際会議
・Miho Fuyama and Shohei Hidaka. (2018). Can readers recognize unit of summarization for reading?: an analysis of text segmentation task. In Proceedings of the 28th Conference of the Japanese Neural Network Society, Okinawa, Japan, 2018.

・Miho Fuyama and Shohei Hidaka. (2016). Context-dependent Processes and Engagement in Reading Literature. In Proceedings of The Thirty eighth Annual Meeting of the Cognitive Science Society, Philadelphia Convention Center, USA, 2016.

・Miho Fuyama, Shohei Hidaka and Masaki Suwa. Identifying Context-dependent Modes of Reading, Second International Workshop on Skill Science, Keio University, Japan, 2015.

・Miho Fuyama, Shohei Hidaka, Masaki Suwa. The continuous measurement o absorption in reading based on the time series of subjective evaluation and heart rates, Jagiellonian-Rutgers Conference in Cognitive Science 2014, Krakow, Poland, 2014.

・布山美慕.「物語読書 読書の現象学-ヴォルフガング・イーザーからオートポイエーシス」,『国際日本学研究会第6回学術大会』,大阪大学,日本,2012年4月.

国内学会
・布山美慕,日髙昇平.「オンライン文章要約の機序解明に向けて:段落分けの検討」『日本認知科学会第35回大会論文集』,立命館大学,2018年8月.

・布山美慕,西郷隼人.「比喩理解における意味構造の対応づけ:不定化した自然変換の探索として」『人口知能学会全国大会論文集』,鹿児島,2018年6月.(当日発表資料)

・布山美慕,日高昇平,「物語読書における展開予測の安定と再構築過程に付随する熱中状態」『日本認知科学会第34回大会大会発論文集』,金沢大学,2017年9月.(当日発表資料)

・布山美慕,日高昇平,「読書の熱中状態の同定:内観報告可能性のオブジェクト仮説」『人口知能学会全国大会論文集』,ウインク愛知,2017年5月.(当日発表資料)

・布山美慕,日高昇平,「読者の熱中・忘我状態の同定」『日本認知科学会第33回大会』,北海道大学,2016年9月.

・布山美慕,日高昇平,諏訪正樹,「読書における文脈依存的な認知処理のモード」『日本認知科学会第32回大会』,千葉大学,2015年9月.
(Identifying Context-dependent Reading Modes)

・布山美慕,日高昇平,諏訪正樹.「読書時の文脈依存の認知処理モード変化の分析」『言語科学会第17回年次国際大会』,別府国際コンベンションセンター,2015年7月.
(Analyzing Temporal Changes of Context-dependent Reading Modes)

・布山美慕,諏訪正樹.「読書後のプロトコル分析を用いた物語読書中の熱中・忘我状態の観察と記述」.『日本認知科学会第31回大会』,名古屋大学,2014年9月.

・布山美慕.「小説読者の熱中時の身体・思考の特徴分析:プライベート空間における観測と観察を用いて」.『第58回日本読書学会』,全林野会館,2014年8月.

・布山美慕,日高昇平,諏訪正樹.「読書における熱中状態の定義・観測手法構築」,『第28回人工知能学会全国大会』,愛媛県民文化会館,2014年5月.

・布山美慕.「音読の変化と黙読の発生からみる読書行為-読書時の忘我に注目した発達過程と歴史的変遷の考察」,『日本認知科学会第29回大会』,仙台国際センター,2012年12月.

研究会
.布山美慕,日高昇平.「物語全体の意図推定と意味的段落分けの関係性分析」,第9回知識共創フォーラム,しいのき迎賓館,2019年3月.

・布山美慕,日高昇平.「物語の階層的理解過程解明に向けて:意味的段落分けと元童話当ての関係」『ディスコース心理学研究部会』,法政大学,2019年2月.

・布山美慕・西郷甲矢人.「不定自然変換理論の構築:圏論を用いた動的な比喩理解の記述」『第8回知識共創フォーラム』,しいのき迎賓館,2018年3月.

・Miho Fuyama,Ryunosuke Oka,Hayato Saigo,「Toward proposing a theory of indeterminate natural transformation for metaphor comprehension」『玉川大学脳科学ワークショップ』,石和温泉郷のリゾート旅館 華やぎの章 慶山,2017年9月.

・布山美慕・日高昇平,「読者の熱中状態の同定方法の構築からオブジェクト仮説」『平成29年度生理学研究所研究会「認知神経科学の先端 意識の脳内メカニズム」』,自然科学研究機構生理学研究所,2017年9月.

・布山美慕,「仮想的な身体と比喩による言語理解」『第二回認知計算論研究会』,サンテラス箱根,2017年8月.

・布山美慕,「読者の熱中状態の記述から:同じさや仮想の研究へ」『玉川大学脳科学研究所第一回ラインチセミナー』,玉川大学脳科学研究所,2017年8月.

・布山美慕・日高昇平,「読者の熱中状態の同定」『機械学習・情報理論・神経科学ワークショップ』,北陸先端科学技術大学院大学,2017年3月.

・Miho Fuyama,Shohei Hidaka,「How can we identify readers' absorption state?」『平成28年度玉川大学私学戦略ワークショップ」,ニューウェルシティ湯河原,2017年2月.

・布山美慕,「物語理解と自己変容の関係の記述に向けて」『第一回認知計算論研究会」,片山津温泉,2016年12月.

・布山美慕,日高昇平,「読者の自己変容に関わる熱中状態の研究方法の議論」『日本認知科学会研究分科会「間合い--時空間インタラクション」第6回研究会』,慶應義塾大学,2016年10月.

・布山美慕,日高昇平,諏訪正樹.「ページ送りの時間間隔に基づく読書の認知処理の分析」『第5回知識共創フォーラム』,石川勤労者プラザ,2015年3月.
(The Analysis of Cognitive Processing on Reading Based on Time Interval of Paging)

・布山美慕,日高昇平,諏訪正樹.「身体動作と心拍数による読書中の熱中状態観測手法の構築」『第4回知識共創フォーラム』,石川県政記念しいのき迎賓館,2014年3月.
(Devising Objective Measures of Absorption in Reading Based on Bodily Movements and Heart Rates)

・布山美慕,諏訪正樹.「読書行為の熱中過程-読書中の映像分析による熱中状態変遷の観察」,『第16回身体知研究会』,予稿集,慶應義塾大学,2013年10月.

・布山美慕,川村邦光.「物語読書に於ける非インタラクティブ性」,『第2回知識共創フォーラム』,北陸先端科学技術院大学院大学,2012年3月.


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認知科学に論文が掲載されました [研究業績]

学術雑誌『認知科学』にJAISTの日高さんとの共著論文『読者の熱中に伴う仮想の変化:仮想の特徴づけとして』が掲載されました(vol25(2),pp.188-199)。

「私たちは,目の前にあるもの,触れられるもの,聞こえるもの,食べられるもの,香るもの,そういった外界に存在する対象を認識し操作するのみならず,現実には存在しないものや物理的にありえないことを仮想することができる.たとえば,人間は天国や地獄といった異界や,虚数やゼロなどの存在しない概念を思い描き実感することができ,種々の芸術作品として物理的に表出させることもできる.著者らは,こういった仮想の能力によって,私たちの生は精神的にも,また物理的にも豊かになっていると考える.」
という文から始まる論文で、「仮想」を思考実験から特徴づけ、またその研究方法について議論しています。この文にあるように、「仮想」はごく一般的で私たちが日々行なっている活動です。しかし、外部刺激との対応づけが難しいため、科学的に研究することは難しい対象でもあります。本論文では、この仮想について読書を例に取り上げ論じています。
様々な方に読んでいただけたら嬉しいです。

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2016年度日本認知科学会奨励論文賞に決定しました [研究業績]

北陸先端科学技術大学院大学の日高准教授と共同研究し、『認知科学』に再録された論文『読書時の身体情報による熱中度変化の記述』が、2016年度日本認知科学会奨励論文賞に決定したとのお知らせをいただきました。
9月に開催される日本認知科学会大会の総会で表彰していただけるとのことです。
大変光栄で、とても嬉しいです。
多くの支えてくださった方々に深く感謝します。
これを励みにいっそう研究を進めるべく、精進いたします。

日本認知科学会のサマースクールの若手プレゼンテーションを担当します [研究業績]

8/31~9/2に行われる日本認知科学会のサマースクールの若手プレゼンテーションで発表します。
発表タイトルは「人を変える読書体験:読者の熱中状態の同定と特徴づけ」です。

私が初めてちゃんと認知科学の研究を聞いたのがこのサマースクールだったのでその意味でもとても嬉しいです。
そのときは第一回目だったので、安西先生のご発表をたくさん聞くことができて、非常に勉強になり、またどきどきしました。
私も良い発表ができるようにがんばります。
(昨年休んでいなければサマースクールはコンプリートだったのだけれど...勿体なかったです。)


第5回知識共創フォーラムの「共創賞」を受賞しました [研究業績]

昨年2015年3月に知識共創フォーラムで発表した『ページ送りの時間間隔に基づく読書の認知処理の分析』(布山美慕,日高昇平,諏訪正樹)の改訂版の論文第5回知識共創フォーラム「共創賞」を受賞しました。
知識共創フォラームでの議論を踏まえて論文を改訂し、その内容をご評価いただきました。
当日貴重なご意見をいただき、たくさんの有意義な議論をしてくださった方々に深く感謝いたします。ありがとうございます。

元旦に良いお知らせをいただきとても嬉しいです。本年も真摯に研究をがんばります。どうぞ宜しくお願いいたします。
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